懐かしい田園風景が広がる「寒風沢島」

寒風沢島は、浦戸諸島で一番大きな島です。

江戸時代には伊達藩の江戸廻米の港として栄えていました。当時の港の繁栄を今に伝える、日和山の十二支方角石や花魁の願いが込められた縛り地蔵、日本初の洋式軍艦「開成丸」の記念碑、砲台跡などの興味深い歴史や史跡が点在しています。島の奥に進むと、太平洋を独り占めできる美しく穏やかな砂浜が広がります。

また、河川のない寒風沢島では、天水のみで米作りを行っており、秋は刈り取った稲を天日干しする懐かしい稲作風景も見られます。

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外川屋

田舎に帰省した時のような感覚が味わえるお宿。都会では得難い自然体験や、島で獲れた食材をふんだんに使った家庭料理が所狭しと並び、どこか懐かしい気持ちになります。市場には出回らない幻のお米「寒風沢米」の生産者でもあり、国内でも希少な島育ちの米が味わえます。宿主ご夫婦の温かいおもてなしにも癒され、居心地の良い時間を過ごせること間違いなしです。

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日和山展望台

桟橋から歩いて10分程のところに、眺めが素晴らしい日和山展望台があります。ここには「しばり地蔵」と呼ばれる石像があり、その昔、島内に遊郭があり、遊女たちが男達の船出を止めようと、お地蔵様を荒縄で縛り逆風祈願をしたと伝えられています。また、天保年間に建立され、天体観測や出入り船の警戒に使用していた「十二支方角石」もあり、歴史を感じられます。

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砲台跡

江戸時代後期にあたる慶応3年に、仙台藩が寒風沢港を海防上最も重要な地点と定め、ここに砲台を建設したそうです。弾薬庫や見張所も備えられ、藩より大砲方士50人余りが警備にあたっていたと言われています。太平洋を望める高台の眼下には寒風沢海水浴場が一望できます。

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寒風沢米

河川がなく水が貴重な寒風沢島では、伝統的な農法で、米作りを行っています。稲刈り後も水を抜かず、雪解け水や雨水を農業用水として利用。冬期も水を張ることで泥の中に微生物が育ち、栄養豊かな土となります。生産量も少なく、市場には出回らない、天然の恵みを存分に生かした幻のお米です。

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田園地帯

寒風沢島の奥部にある、絶景スポット、田園地帯。牡蠣の殻を敷いた一本の白い道が、沿岸まで伸びています。もともと田園が広がっていたようですが、島民の高齢化などにより多くの水田はヨシやガマの原に覆われています。ここには、昔懐かしい記憶を思い出させてくれるような、日本の原風景があります。

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化粧地蔵

日和山展望台から階段を下り、松林寺の敷地内に、「化粧地蔵」があります。作者・年代ともに不明ですが、古くからお地蔵様の顔に紅と白粉を塗って祈願すると、美しい子を授かると伝えられています。かわいい子が授かるようにと願をかけて、この地蔵様を訪れ、化粧をする人が今も多い。

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前浜

田園地帯を抜けると、前浜というビーチが広がります。白い防波堤がまるで白砂のように見え、青い海とのコントラストが映える、とても絵になるビーチです。潮風を感じながら波の音に耳を傾け、ただぼーっと海を眺めていると、喧騒を忘れ、ゆるやかな島時間に癒されます。

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